発売からそろそろ1年になることですし、愛機EOS R7の宣伝でも🤤
EOS R7の長所
1. APS-C 3250万画素
EOS R7の最大の特徴は、APS-C 3250万画素という、フルサイズならば8300万画素に匹敵する解像力の高さです。
ただ画素ピッチが狭くて画素あたりの受光面積が小さいため、ある程度以上のレンズを使わないと性能を発揮できません。
そういった事情もあり、EOS R7を使った人の感想は
- 解像力のあるレンズを使っているか
- ミラーレスのAFを正しく使えているか
- ISOを抑えて撮れるスキルがあるか
- ブレを抑えて撮れるスキルがあるか
- RAW現像できるスキルがあるか
で極端に変化しますので、あてにできません。
この辺の記事で説明していますので、また読んでいただけたら。
このサンコウチョウは距離25m~30mくらいで木陰で撮影、私はここまで撮れれば文句ないですけどね。
これ以上を求めるなら、がんばって距離を詰めるしかなさそうだね。
2. トラッキングAF
ミラーレスのAFは日進月歩ですので、新機種が発売されるたびにAF性能は少しずつ向上していきます。
ですのでEOS R7よりはR6mark IIやR8の方がAF性能が高いのは間違いありませんが、違いはそんなに大きくはありません。
AFが理由で買い替える…というほどの違いはないように思うのですが、感じ方は人それぞれ..なんでしょうね。
EOS R3以降のトラッキングAFをもったボディなら大体できることは一緒なイメージ。
EOS R6IIやR8はAF性能向上してるらしいけど、あまりカワセミの作例とかはみかけないかな。
次に大きく性能が変わるかもしれないのはEOS R1だから、期待したいね。
3. 電子シャッター30コマ/秒
EOS R7の電子シャッターは容赦なくローリングシャッターの歪みが目立つので、動きものを電子シャッターで撮るのはお勧めしませんが、とまりものは別です。
電子シャッター30コマはRAW(多分C-RAWも)で撮ると12bitになってしまうのですが、実際のところは露出補正 -2ならそんなに現像時の露出補正に問題はありません。
ISOを~1600くらいに抑えるためにどうしてもSSを稼げない時は、30コマで連写しておけば、どれかはブレなく撮れていますので、歩留まりの低いシチュエーションを連写でカバーするためにかなり有用です。
電子シャッターでの連写中はファインダーを覗いてても、そこまでブラックアウトも気にならないのがよいね。
当然だけど、連写の安定度はやはりEOS R3がズバぬけてるな。
EOS R7のAF
基本的な設定
EOS R7…というか、一眼レフからミラーレスに移ってきた人は特に要注意で、一眼レフの時と同じ要領でワンショットAFでスポット1点、親指AFを使っている方が思ったよりいるようです。
EOS Rシリーズ(R3以降のトラッキング機能を持っているボディ)は、とまりものでも
- サーボAF
- トラッキングON
- 動物検出ON
- 鳥瞳AF ON
という設定じゃないと、真価を発揮できません。
かなり前に設定例を記事にしましたので良ければ参考にしてください。
このブログにあがってるEOS R7の写真は、カワセミ以外は基本的にサーボAF/トラッキングON。
トラッキングで被写体を掴んでフレーミング調整してシャッター、本当に便利だね。
スポット1点などではなかなか合わないピントも、トラッキングや瞳検出が効く場合はほとんどガチピンなので超オススメです。
被写体を認識できた場合は優秀な性能
被写体の認識ができるとトラッキングが効きますので、非常に精度高くピントが合います。
これだけでも一眼レフから移ってきた人はかなり感動するはず 🙂
またCanon機にはデュアルピクセルCMOSというセンサーが搭載されていて、各画素を横に2分割して位相差を取得できるような仕組みになっています。
そのためEOS R3では4779ポイント、EOS R7に至っては5915ポイントという他社を寄せ付けないフォーカスポイントを持っていて、認識した「鳥の目」がフレームのどこにあっても、概ねピントを合わせてくれます。
被写体を認識できた時の瞳AFは強力で、これだけでも「とまりもの」を撮る際はCanonは非常に優秀と言えます。
一眼レフ時代は、素早く動く小鳥にピントを合わせるのは至難の業だったなぁ。
ここでは「とまりもの」って書いたけど、カワセミの飛び込み撮影以外はほぼミラーレスでOK。
呼んだ?
被写体を認識できない場合は残念な性能
EOS Rシリーズは被写体を認識できない場合には、少し残念な性能となります。
AFエリア内のピントは、遠近はあまり関係なくコントラストがハッキリしたものに持っていかれやすいのか、とにかく背景にピントか持っていかれます。
また動物検出もうまくいかないことが多く、わざわざ被写体を避けるように背景にピントが合うという現象が頻発します。
トラッキングや動物検出がONで被写体を誤認識した場合は最悪で、連写中ずっと背景や水面をつかんだまま…という事が頻繁に起きます。
中央に被写体がいるのに、どうしてわざわざそっちにピントあわせるの?…って事が非常に多い。
Canonは顕著ですがミラーレスは他社もこの傾向はあるので、像面位相差AFの特徴ですかね?
ミラーレスは原始的なAF性能はまだまだ一眼レフに及ばない感覚があるねぇ。
被写体の認識ができなくなった途端に、AFが荒れる傾向がありますね。
トラッキングの追尾スピード
トラッキング、動物検出ON
カワセミが飛び出しても全くトラッキングのAFエリアが動かず、飛び去ってしばらくしてから枝にAFが移動しています。
AF合焦エリアが初めの何コマか動いてもいないので、ハードウェアというよりはソフトウェア面の仕様な気配。
トラッキング、動物検出OFF
こちらはAFエリアが毎フレーム素早く変化しています。
一眼レフに近いような反応です。
カワセミのトラッキングはEOS R3でも厳しかったから、EOS R1に期待。
Canonの威信をかけて他社を圧倒してほしいね。
ただ、Canonってあまり野鳥撮影には力いれてないよね…。
明らかにスポーツ撮影よりだからちょっと心配だな。
大デフォーカスからの復帰が苦手
EOS R3
※AFエリアが出てない時はシャッターから指を離しています。
ここまで手前に何かがあるのが目視できる状態でも、全くピントを合わせようとしてくれません。
EOS R7、1点
1点AFでカワセミのいるあたりでシャッターボタンを半押ししても全くピントが合ってくれません。
後半MFである程度カワセミにピントを合わせてやったら、ようやくAFがカワセミにピントを合わせてくれました。
初めはボディかレンズが壊れてるのかと思って、もう少しで修理に出すところだったよ。
一眼レフからミラーレスに移ると、びっくりするのがコレですね。
あとF値が大きかったり焦点距離が短いレンズだと、そんなには気にならないのかもしれませんね。
AF総評
- 被写体認識やトラッキングが効くシチュエーションでは一眼レフより使いやすい
- 被写体認識やトラッキングが効かない撮影では、AFがかなり乱れる
- 大デフォーカスからの復帰が苦手
逆にいかにトラッキングが効く状態で撮影するかが撮影のキモになりますね。
被写体が小さすぎると効かないから、なんとか近づくか、長めの焦点距離のレンズがほしいね。
大体500mm〜600mmあれば、概ね問題ないですね。
あとカワセミ撮影のような高速な動体ではトラッキングは厳しいから、あまりに撮れなかったら認識系をすべてOFFにするのも手。
まとめ
EOS R7は解像度の高いレンズや、撮影のスキルがないと、なかなか本領を発揮できない尖ったボディです。
万人にオススメ…とはなかなかいきませんが、解像感を求めるならば最高のボディと思っています。
写真を拡大表示してニヤニヤしながら羽毛を眺めるのが好きならば、きっと満足できます。
まぁEOS 7DmarkIIや90DなどのAPS-C機を使いこなしていた方なら、すぐに慣れるんじゃないですかね?🤤