EOS R5 mark II 所見
撮影関連
RAW/C-RAW 連写継続時間
RF200-800mm F6.3-9 IS USM + LP-E6Pで使ってるので最高速は出ているはず。
CFexpressカードのスピード差で違いはあるかもしれませんが、フルサイズの30コマ/秒ではRAWで96枚、C-RAWで130枚くらいでした。
1秒ちょいくらいしか違いはないので、RAWとC-RAWの違いと1秒くらいの連写継続時間の違いのどっちをとるかですね。
CanonはC-RAWは良好ではありますが、1秒違いならRAWで撮ってもいいかもなという気もしないでもないです。
もうちょっと違いがあるかなと思ってたので、少し意外でした。
クロップだと300枚くらいはいくので十分な連写継続時間ではあります。
私が使ってるのはLexar Professional R:1750MB/s W:1500MB/sですので、そこまで遅いカードでもないですし大体どのカードでもこんなもんな気はします。
ブラックアウトフリー撮影と露出Simulation
ブラックアウトフリー撮影をONにすると、露出Simulationの設定ができなくなります。
私はEVを少し下げて撮ることが多いので都合が悪いので、結局ブラックアウトフリーはOFFで撮ってます。
ただ、これはうれしい誤算ですがブラックアウトフリーOFFでも電子30コマ/秒での撮影ならブラックアウトフリーに非常に近い感覚で撮影できますので、ほぼ問題はないかなという感じです。
フレキシブルゾーンAFサイズ
私はフレキシブルゾーンのサイズを調整して使ってるのですが、クロップモードを切り替えるとファインダーに占めるAFエリアの割合が変わってしまいます。
フレキシブルゾーンのサイズは流石に撮影中にサッと調整するわけにはいかないので、クロップモードで撮るときとそうじゃないときで設定わけないといけませんね…これは不便。
EOS R3でもR7でもクロップモード的なのを切り替えることはまずなかったので、これはちょっと誤算でした。
何か良い設定方法あるんだろか。
フォーカスプリセット
メニューみてても気づかなかったのでどうやるんだ?と思ったんですが、ボタン割り当てが必要?
とりあえず試してみましたが、ちゃんと使えました。気分は大砲レンズですね。
まぁ…一番手前にしておくのが良いかな。
プリ撮影
EOS R7とかだとプリ撮影の設定はモードを変えたり電源を入れなおしたりすると自動的にOFFになってた気がしたんですが、RAWバーストじゃなくなったせいか、EOS R5 mark IIでは前のON/OFF設定がそのまま残ります。
プリ撮影したくなったら、なんかボタンを押すことでトグル動作してくれるとありがたいんですけどね。
ちゃんと調べてないので、どこかのボタンに登録できるかもですが。
私は動体撮影では一息いれてシャッターを押してしまうクセがあるので、プリ撮影ONにしてます。
プリ撮影自体はとても快適です 🙂
ローリングシャッターの歪み
何度かプリ撮影でカワセミの飛び出しを撮りましたが、今のところ極端に羽が変な形をしているというのは見てません。
EOS R3ほど安心して撮れるというものでもないでしょうけど、まぁ野鳥撮影では気にならないレベルじゃないですかね?
AF性能
被写体検出精度
被写体検出精度は間違いなく高くなっています。
この写真は被写体の周りもうるさいので、EOS R3やR7ではAFエリアを狭くして検出させるか、最悪検出しなくてトラッキングや被写体検出をOFFにして一眼レフ的にAF、最悪MFして撮影する必要がありました。
この状態でもEOS R5 mark IIはフレーム全体の被写体検出で一発でカワセミをとらえてくれます。
カワセミの頭を検出できているのか、この状態でも瞳AFが効いていたのでなかなかなんじゃないかと。
動体はまだ検証中ですが、とまりものの被写体検出精度については非常に良い結果が出てるんじゃないかなと思います。
被写体認識精度とAF精度の関係
これは悪くなったというものではないのですが、被写体認識精度が高くなったせいでAF精度が低いのが少し気になりますね。
もしかしたらクロップモードの時だけとかなのかもしれませんが、瞳認識されていて瞳に四角が出てる状態でも、そもそもその四角にピントをあわせるAF精度がありません。
この写真の場合は瞳の辺りに四角い枠が出ても、なぜか手前の枝にピントを持っていかれたりすることが多いですね。
EOS Rシリーズは全体的にこの傾向があるので、DualPixel CMOSによるピント精度の限界なのかなという気はしてますが。
EOS R1ではクロスになってますが、この症状はでないのだろうか 😛
トラッキングの遅延
今のところですが、トラッキングAFが少し遅れてくるという感じはそんなにしません。
EOS R3やR7では若干遅れてついてくる感じがありましたが、毎フレームしっかりとAF合焦エリアの状態が変化していますね。
EOS R3やR7でもトラッキングをOFFにするとしっかりAF合焦エリアが変化していたので、EOS R5 mark IIはトラッキングのアルゴリズムがより素早く反応するように改善されたのかなという印象です。
カワセミの水絡みの動物検出
これはもうカワセミ専用にディープラーニングさせないと厳しそうですが、やはり水しぶきにピントがもっていかれますし、浮上時は中央にカワセミがいても他の物を被写体として認識してしまう事が多いです。
ただ、サーボ時の全画面トラッキングをONにしている状態ですので、これをOFFにすれば反応の速い範囲内トラッキングとしてカワセミも撮れるんじゃないかなと期待してます。
私の場合は被写体まで15~20mの距離でフルサイズ焦点距離800mmでの撮影を基準としていますし、環境的にも不自然で撮影に適したとまり木はありませんし、高低差が大きかったり池で鏡面反射が厳しかったりで少し特殊な環境だからかもしれません。
更にいまはカワセミが世代交代したばかりで近づくこともままならないので、満足な写真自体撮れるのが少し先の話になりそうです… 😛
デフォーカス、背景ピントからの復帰
デフォーカスからの復帰は、これまでのEOS Rシリーズよりはよくなってます。
ただ、「ボケてても被写体として検出できた場合に限る」という感じでしょうか。
EOS R3やR7は背景を一度掴むと、手前に被写体がいても全くピントが戻ってくれませんでしたが多少戻りやすくなってますね。
ただ、手前にある草などにピントを合わせようとしても全く合ってくれません 😛
オプション関連
バッテリー
LP-E6Pとして認識されなかった場合、プリ撮影とかいろいろと機能が制限されます。
LP-E6NHなどは機能制限はあるものの使えますが、LP-E6は使えませんし互換バッテリーも使えないようですね。
ちょっと撮影に出た感じだとLP-E6P x2をバッテリーグリップにつけて撮影していて、今のところ不足することはなかったのでまぁ良いかという感じですが。
バッテリーグリップのバッテリー充電
EOS R5 mark II付属の充電器は相変わらずやる気のないLC-E6なわけですが、BG-R20にLP-E6Pを2つ差した状態でカメラのUSB-CのPDでつなげば両方とも充電できます。
まぁ…もう流石にUSB-Cでの充電で良いですねこれは。
マルチアクセサリシューカバー
これが、想像以上に…というか初めは「これ外れるのか?」ってくらい外しづらいです。
もうちょっとやりようなかったんだろうか 😛
SmallRig EOS R5 mark II用ケージ
https://www.canonrumors.com/smallrig-launches-new-series-of-cages-for-the-eos-r5-mark-ii/
9/27に予約開始となってますね。
欲しいところなんですが、バッテリーグリップつけた状態でつけられるケージまで待たないといけない気配。
まぁ春先ほど無茶な場所に行ったりしないので、しばらくはナシで大丈夫かな。
DxO PureRAW対応時期
2024/09/05現在、まだ対応してません。
DxOのサポートBBSでは9月中、できるだけ早い時期に対応するとDxO Staffがこたえていますね。
RF200-800mm F6.3-9 IS USMはDxO PureRAWがないとかなり厳しいので、早めにお願いしたく 😛
まとめ
総括
とりあえず、まだ2,3日しか使ってませんが所見を挙げてみました。
まだ視線入力なんかは試してませんが、概ねAFが賢くて解像度が高いEOS R3みたいな感覚で使ってます。
レリーズタイムラグが大きいのでその点ではEOS R3の方が有利な場合はありますが、まぁほとんどの点で高性能ですね。
EOS R7に慣れてると親指ダイヤルが遠く感じますが、まぁこれは慣れかな。
カワセミ以外の動体撮影ならかなり良い感じですし、オススメボディですね。
カワセミ撮影
今はカワセミの世代交代で、環境的に満足に撮らせてもらえないのでそこまで試せていません。
ただ、やはりEOS R3やR7などと同じ傾向はありますね。
それでもトラッキングや被写体検出は改善されているのと、新たに加わった「AFエリアを制限したトラッキング」に期待。
要はカワセミを囲むくらいのサイズのAFエリアで、その中で被写体検出とトラッキングをONにして撮る感じですね。
多分ちゃんと撮れるんじゃないかなぁと思ってますが、もうちょっと近づかせてもらえないと厳しいですね 😛
まぁ冬には撮らせてくれる気がするので、おいおい検証していきます。
さて、今週末は台風も来ず良い天気のようですので、張り切っていきましょう 🙂