はい…というわけで今年の初夏に撮った珍鳥、ヤイロチョウです。
ヤイロチョウ
ベストショット
とある場所をサンコウチョウかアカショウビンでもいないかな~…と歩いていたらバッタリ遭遇。
まったくヤイロチョウ目当てではなかったし出会えるとも思ってなかったし、どんな大きさかも知らなかったので超ビックリ。
私がボケっと歩いていた数m先の地面でエサを探していたようで、バササっと距離10mくらいの木の枝に飛び移り。
その後、さらに15mくらいの距離の枝に移ってこちらをジッと観察。
そんなに警戒心が強い鳥ではないので「なんだこいつ、変な大砲持ってるな」みたいな感じでこちらを見てました。
今年はその後もいろいろな場所へヤイロチョウを探しに行きましたが、結局この初回が最も綺麗に撮れた出会いでした。
いかに野鳥撮影が一期一会かがわかりますね…。
トリミングはしてますがフレームのおさまりも良いですし、背景も綺麗でお気に入りなのでベストショットとしてます 🙂
ヤイロチョウって、どうしても落ち葉や杉の木とかの写真が多くて背景がそっけない事が多いんですよね。
超解像度で撮れた…というわけではないのですが、概ね満足できる画質です。
ぶっちゃけ、いきなりすぎて操作をかなり焦ってしまった 😛
流石に、いると思っていない珍鳥に常に備えるのは無理があるので難しいな…と。
こういう時はオールマイティな機材が欲しくなるな。
EOS R7+EF800mm F5.6L IS USMは速写用ではないから、どうしても近距離に突然被写体があらわれると焦っちゃうね。
EOS R1が8000万画素クラスだったらフラっといっちゃいそうだね。
準ベストショット
これはベストショットと同じシーンで撮りましたが、別の方向を向いている写真。
こちらも好きなショットですが、ベストショットと比べると背景のまとまりがもうひとつ…などと贅沢なことを。
ヤイロチョウは地面に降りてミミズを物色?していることが多いのと、少し暗い場所にいることが多いので、こういう明るい感じの写真は全般的に撮りづらいですね。
こちらはお腹というかお尻の赤い色もしっかり見えるのでその点でGood。
ヤイロチョウってこのとき初めて見たんだけど、思ったより逃げなくてびっくり。
このくらい大きい鳥だと結構な距離で逃げられちゃうこと多いもんね。
失敗
ちゃんと撮れていればこの写真がベストショットになっていたと思うのですが、あまりに突然の出会いでシャッタースピードがえらいことに。
EXIF上の露出補正は-2なんですが、多分EV-5~-6くらいでの撮影になってしまってます。
距離は10mくらいだったと思うのですが残念…やっぱり散策を始める前に1回はシャッターを切って確かめておくべきですね。
前の撮影でSS上げたりEV上げたりして、そのまま移動しちゃうこと多いからなぁ…。
でも、妥当な設定に戻してから移動するクセをつけないと再発しちゃうね。
カスタムモード設定の保存をOFFにしてもいいけど、それはそれで使いにくいだよね。
難しいところ。
てくてくエサ探し 1
木の裏からひょっこり。
私は野鳥撮影では同じ場所でじっと待つことはあまりしないので、この前のヤイロチョウいないかな~と思って別の場所を散策していたら、これまたどこからか飛んできて目の前の地面に降り立ってくれました。
ヒヨドリ…?と思ったんですがレンズを通して覗いてみて「あ。」って感じでした。
なんかヤイロチョウ運良いな?と思いつつ。
ヤイロチョウは地面に降り立つと、ミミズを探して落ち葉をめくりながら蛇行して歩いていくので、追いかけつつ。
ルンルン気分で落ち葉の上を歩いていくヤイロチョウさん。
障害物が多くて暗い場所を歩き回るので、全身をしっかり撮れるタイミングを測りづらいのと、スイスイ歩いていくのでSS的に厳しいことが多いですね。
あと、どうしても後ろ向きな事が多い 😛
これは25mくらい離れてます。
すこしこちらを向いて考え事をしてくれていたので、それなりに綺麗にパシャリ。
そしてまたこんな感じでひょこひょこと…距離25mくらいを保ちながら。
途中で何か食べてますね。
しかしISOを上げてでもやはりSSを高くしてブレなく撮るべきだな….と後で反省。
ぶっちゃけヤイロチョウの生態なんて全く知らなかったので、こんなに地面を歩くんだなぁと
身体が大きいのもあって、かなりの量のミミズを咥えている事が多い鳥だね。
ヤイロチョウに限らず、地面を歩いてエサを探している鳥の撮影は苦手。
とまりもの設定~動体撮影の中間くらいの設定で撮らないといけないというのもあるけど。
綺麗に撮りたいけど被写体ブレするからSS上げなきゃいけないし…のジレンマだね。
ぶるぶる
しかしあまり人を恐れないというか…レンズを向けてても、こっちも見ずにマイペースにエサ探し。
それなりに大きい鳥なので、かなり珍しいですね。
どうしてもISOを下げて撮る癖がついているので、今後はとまりもの撮ったらSS上げるかな..。
その場でちゃんとしっかり撮れてるかプレビューで確認できればねぇ…。
EOS R7…というかCanonのRAWプレビューなのかな。
とにかく現地で確認しにくいのでどうにかしてほしいね。
てくてくエサ探し 2
違う時刻に別の場所で。
写真では結構持ち上げてますが、夕方の暗所で相当暗かったのでこの1枚でEOS-1D X mark IIIにスイッチすることに。
EOS-1D X mark IIIに換えてみたものの、DxO PureRAW3の登場で、とまりものは常にEOS R7で良いんじゃないかなと再認識。
EOS-1D X mark IIIで撮るなら、やはりSS上げて飛び立ちとか狙うべきだったと反省。
ただ同じ鳥をひたすら撮り続けているとクローズアップ写真だけでは飽きてくるのと、少しフレームが狭苦しく感じるので、背景も入れて撮るならフルサイズの方が綺麗な感じはしますね。
例によってずっとてくてく歩きながらエサ探しをしてくれたわけですが、この時は珍しくこちらの方にどんどん寄ってきてくれました。
ただ、暗くてEV -4…。
R7の方はEV -3あたりから少し怪しくなってくるのでこの辺りは流石1DX3としか。
たまに少し高い枝の上に立ち止まって「次どっちの方向行こう…」とか考えてる感じ。
ぜんぜんこっちの方見てないんですよねぇ..。
そしてまた地面をつつきながら、てくてく。
10~15mくらい。そろそろこちらの方を少し気にしだした?
「ずっと見てるけど、なんだあいつ?」みたいな。
「じー…。」
っと少し疑いの眼差し。
「ま、いいか。」
危険ではないと判断してくれたのか、またてくてくと近づいてきてくれました。
本当に警戒心薄いなぁ 🙂
「じじー…。」
結局その後10mくらいまで近づいてきて、別の場所に飛んでいきました 🙂
営巣して巣の近くだとまた違うんだろうけど、普段は警戒心低そうだね。
EOS-1D X mark IIIのうるさいシャッター音も、ものともせず 😛
少し遠く
これも違う個体。
日陰なのでかなり真っ暗ですが、まだ見れますね。
というか、この時の暗さはおぼえていますがあれでここまで撮れてるなら、もう暗さもほぼ気にしなくて良い気が…。
真っ赤なおなか、凛々しいですね。
少し足でカリカリしたあと、どこかへ飛んでいきました 😛
これもお立ち台から飛び立つシーンに切り替えればよかったなと反省。
これはどうしてそうしなかったの?
どうしてもISOが12800とか超えると躊躇しちゃうんだよね…。
DxO PureRAW3でどうにかなるとはいえ、ディテールは失われるから難しいとこだね。
給餌
これも違う場所、違う個体。
「この辺にいそうだけどな~」ってファインダーを覗いていたらヤイロチョウの方からフレームの中心に入ってきてくれました 🙂
初めに撮影してから約1ヶ月後ですね。
7月も終わりになると雛も孵って給餌で親鳥は大忙し。
この撮影はメジャー?な場所で、多くのカメラマンが押し寄せていたので、面倒になって1枚とって帰りました 😛
どうも珍鳥情報にたくさんの人が群がっている場所は苦手。
これはむしろ、大量のカメラマンがいると聞いてそれを見にいった感じ。
ちょっとしたお祭りだね。
巣も放棄せず、雛も巣立ったようではあるし来年も期待できそうだね。
まとめ
ヤイロチョウ撮影を通じて
今年はたまたま珍鳥を自分で発見して撮影できたこともあって、珍鳥情報がどのように広まっていって、どうなるのかを体験できた年でした。
珍鳥情報を広めたがる人や、集めたがる人、取り仕切りたがる人がいて、その間で情報はトレードされて拡散していきます。
まぁ「信用できる知り合いに言っただけ」でも、鼠算式にそこから「更に信用できる人に…」と伝わっていくと、結果的にはSNSに投下するのとさして違わなそうだな…と。
私は情報は広めませんでしたが、初めに撮った場所は撮った次の日から大勢のカメラマンがはりこみ始めて、おそらくそれが原因でヤイロチョウが餌場をかえてしまったので、この一団あまり賢くないなぁと思いつつ。
ただそれがヤイロチョウにとって良かったのか悪かったのかは別の話で、彼ら的には人の来ない場所に移ることができてかえって良かったのかもしれず…まぁ自然相手にするとそんなもんですよね。
巣を放棄させたり、営巣してからの繁殖行動の妨害は絶対ダメだとは思うけどね。
まぁその前なら人間の前に姿をみせなくなっても、どこかでよろしくやってるよね。
ただ、それだと人間側が撮影できないから、仲良く?撮影できる距離感で付き合いたいね。
珍鳥撮影
珍鳥はもちろん会える機会が少ないから珍鳥な訳ですが、やはり撮影時はいろいろ気を付けないといけないことが多いなと。
焦っても撮れる設定
珍鳥は…やっぱ焦ります 🙂
ずっととまってくれてるような被写体だと良いのですが、突然飛んできて…というパターンはどうしても。
焦るのはどうしようもないので…やはり焦っていてもシャッターを押すだけで何とか見れる写真になる設定で待ち構えるのが大事ですね。
このあたりは普段から習慣づけておかないといけないね。
カワセミ撮影とかとはまた違った、散策での撮影スキルだね。
散策撮影って簡単そうに見えて持っていける機材も限られてるし、機材の運び方のスキルや野鳥に出会ったときにすぐに撮影を始めるスキルとか…実はいろいろあるよね。
カワセミはセットプレイだけど、散策撮影はアドリブで撮らないといけないのが大変だね。
動体撮影
どうしてもISOを下げて精細な写真を…としてしまいがちですが、ある程度撮ったら動体撮影に切り替えないと似たような写真を量産してしまいます。
私の場合はEOSシリーズのRAWプレビューがヘボくて安心できないのでやってしまいがちですが、やはりある程度とまりものを撮ったら動体撮影に切り替えた方が良いですね。
というのも、珍鳥のとまりものは珍鳥とはいえ世の中に沢山あるのですが、珍鳥の動きものはあまりないから。
私は今回この点で本当にしくじったなと思ってます。
また明日会える…とか軽い気持ちでいたのが間違いだった 😛
今のとこはやはりα1 + ロクヨンが一番対応力あるかな~。
ただ最高精細を求めるならEOS R7 + 800mmだし、難しいよね。
EOS-1D X mark IIIに付け替えてる余裕もあまりないし、難しいねぇ。
さて…この鳥のいない猛暑、あと1ヶ月間ほどをどうしのぐか。