スポンサーリンク

EOS 1DX3,R7で野鳥撮影 AI系のRAW現像検証2

EOS 1DX3,R7で野鳥撮影 AI系のRAW現像検証
世の中はChatGPTで盛り上がっていますが、写真の方の加工もAIで盛り上がってますね。 前回Photoshopのスーパー解像度が効果的だったので、その他のソフトウェアも試行錯誤していきます。 4KモニターのPCで見ることをオススメしま...

前回AI系のRAW現像について検証したわけですが、今回は高ISOや暗い写真、他のレンズなんかでも検証。

レンズはEF800mm F5.6L IS USM、EF600mm F4L IS II USM、RF600mm F4L IS II USM、EF400mm F4 DO IS II USM、RF100-500mm F4.5-7.1L IS USMです。

ドットバイドットサイズで写真を貼っていて、とても重いので注意 😛

加工例

全体的に4Kディスプレイで見て綺麗に見えるように加工しているので、スマホなどで見ると縮小アルゴリズムの関係でノイズが逆に目立ってしまうことがあります。

スマホで見てる場合に、加工後の方がノイジーな場合はそういうものだと思ってもらえると。

インスタとかにアップする場合はあらかじめ縮小しておくと問題ありません。

EOS-1D X mark III + EF800mm F5.6L IS USM カワセミ飛び込み(高ISO感度、暗所)


Canon EOS-1D X Mark III 800mm ƒ/5.6 1/2000s 8000 -2EV 

このくらいまで復元できると良いですね。

元々が相当暗いので結構な強さでフィルタかけてますが、何とか見れてます。

撮って出しと加工後比較
PureRAW3なしとあり比較

EOS-1D X mark III + EF800mm F5.6L IS USM カワセミ飛び込み1

Canon EOS-1D X Mark III 800mm ƒ/5.6 1/2000s 8000 -2EV 

これは何度も貼ってきた写真ですが、かなり解像度が向上しました。

かなりドきつくシャープネスかけてますのでノイズというかメッシュのようなものが出てますが、そんなに気になりません。

通常加工との比較

EOS-1D X mark III + EF800mm F5.6L IS USM カワセミ飛び込み2

Canon EOS-1D X Mark III 800mm ƒ/5.6 1/2000s 8000 -2EV 

この写真は顔にピントが合っていたので、解像度が大きく向上しました。

シャープネスをかなりドきつくかけてますが、あまり崩れないですね。

通常加工との比較

EOS-1D X mark III + EF600mm F4L IS II USM カワセミ飛び込み3

Canon EOS-1D X Mark III 600mm ƒ/4 1/4000s 250 -2EV 

この写真は比較的解像していたので効果は薄くはあるのですが、頭の羽毛がやはりシャキっとしています。

完全に本体にピントが合っていたわけではないのですが、ここまで補正できると良いですね。

通常加工との比較

EOS R7 + EF400mm F4 DO IS II USM カワセミ飛び込み4


Canon EOS R7 560mm ƒ/5.6 1/4000s 1600 -2EV 

あ~…ここまで蘇るのかという感じですね。

もう凄まじい強さ&範囲のシャープネスかけてるのですが、スマホくらいなら十分ごまかせますね。

EF400mm F4 DO IS II USMで撮ったカワセミ。

通常加工との比較

EOS R7 + RF600mm F4L IS USM サンコウチョウ1


Canon EOS R7 600mm ƒ/4 1/500s 500 

サンコウチョウは普通に撮ってもまず黒い部分のディテールが出てこないので、相当シャドウを持ち上げないといけないのですがノイズが強くなるので厳しい鳥です。

もちろんCaptureOne単体では厳しかったのですが、かなりシャドウ持ち上げられてる&解像感UP&ノイズ除去できてますね。

通常加工との比較

EOS R7 + RF600mm F4L IS USM サンコウチョウ2


Canon EOS R7 600mm ƒ/4 1/500s 1600 

サンコウチョウって背中の羽毛を解像させるのかなり大変ですが、いけてますね。

側光ではあるんですが、逆光に近い感じで光がさしてるので明瞭度も低くて厳しいシチュエーションです。

通常加工との比較

EOS R7 + RF600mm F4L IS USM サンコウチョウ3

Canon EOS R7 600mm ƒ/4 1/500s 1250 

日陰なのでこれもかなり厳しいシチュエーション。

このくらいまでもってこられるならかなり暗くても不安はないですね。

通常加工との比較

EOS R7 + RF600mm F4L IS USM サンコウチョウ4


Canon EOS R7 600mm ƒ/4 1/500s 1250 

同じく日陰。

EOS R7はISOを気にしてSSを確保できないことが多かったのですが、比較的SSの方に振っても大丈夫かもですね。

通常加工との比較

EOS R7 + RF100-500mm F4.5-7.1L IS USM メジロ


Canon EOS R7 500mm ƒ/7.1 1/200s 1600 

まぁこれも結構強めに。

どうしてもズームレンズは淡くなるので明瞭度を結構上げるのですが、問題ないですね。

通常加工との比較

EOS R7 + RF100-500mm F4.5-7.1L IS USM ヤマガラ


Canon EOS R7 500mm ƒ/7.1 1/200s 1600 

これは撮った時の事をおぼえていて、かなり遠くから撮ったものです。

苔の岩はディテールが豊富でシチュエーションは良かったのですがヌケが悪いなぁと思ったのを憶えてます。

とても綺麗に加工できてますね 🙂

通常加工との比較

EOS R7 + RF100-500mm F4.5-7.1L IS USM クロツグミ1


Canon EOS R7 500mm ƒ/9 1/100s 640 -1EV 

日陰でクロツグミ、かつそれなりに距離がありました。

目の部分が結構ぼやけていたのが、なんとかなってます。

ただ、やはり光量が少ないとやはり厳しいのは厳しいですね。

このくらいになると流石にEF800mm F5.6L IS USMクラスで撮らないと満足するのは難しい。

通常加工との比較

EOS R7 + RF100-500mm F4-7.1L IS USM エナガ


Canon EOS R7 500mm ƒ/7.1 1/200s 500 

それなりに遠くて解像度足りなかったのですが、解像感出てますね。

う~んいけますねEOS R7 + RF100-500。

通常加工との比較

まとめ

PureRAW3 + Adobe スーパー解像度 + CaptureOne の効果

PureRAW3でノイズ除去を行っておくことで、EOS-1D X mark IIIでISO8000で撮った写真はノイズが消えた上でCaptureOneで露光調整してもほとんどノイズが乗らないことがわかりました。

ISOの高い写真の露光を調整すると、その時点でかなりノイズが浮いてきてそこからシャープネスなどかけられなくなるのですが、更にシャープネスをかけられる余地があって良いですね。

さらにスーパー解像度でCaptureOneのシャープネス系のフィルターも相当な強度でノイズレスで適用できることがわかりました。

公称ではPureRAW3はISO 2.5段分…つまりISOを1 / 5.5倍くらいで撮ったものと同等の効果という事なのですが、ノイズがRAWレベルで消えるので、その上でスーパー解像度やCaptureOneのフィルタをかけられるため相乗効果が出ています。

ただ「もともと羽毛が潰れたり色飛びしている場合」にはどれだけスーパー解像度をかけてもあまり効果はありませんし、また「ノイズのない写真の場合」にもノイズ除去をかけてもあまり効果はありません。

EOS-1D X mark IIIのように画素数が足りないものや、EOS R7 + RF100-500mm F4.5-7.1L IS USMのように、焦点距離や解像力はあるけど、とにかく暗いレンズの組み合わせに対しても効果は絶大ですね。

評価

ISO感度

ISO感度に関しては、PureRAW3で劇的に改善していて、公称はISO感度 2.5段分です。

これまではF5.6のレンズでは曇りや夕方に不安があったのですが、不安がなくなったかなという感覚。

またRF100-500mm F4.5-7.1 L IS USMのように、F7.1という暗いレンズでも十分いけますね。

センサーによってISO感度が高くなったときに「像が崩れ出す限界」がありますが、そこまでならばISOを上げても加工で蘇る感覚です。

EOS-1D X mark IIIではISO12800くらいまでは像は崩れませんが、EOS R7の場合はISO1600をこえると崩れ出しますのでそのあたりの限界を見極めて撮影…ですね。

ちょっとEOS R7でISO3200という写真はあまり残していないので試せませんでしたが、また今度試してみます。

焦点距離と解像力

PureRAW3とAdobeスーパー解像度を合わせることで、ノイズレスで解像度向上が見込めます。

ただ、これに関して使ってみてわかったのは「既に解像度が足りていればあまり効果はない」という事ですね。

ですので「綺麗に撮れた写真を更に綺麗にする」のではなく「綺麗に撮れなかった写真を綺麗にする」という方向で高い効果が見込めます。

EOS R7 + EF800mm F5.6L IS USMがさらに遠距離でもOKになったのと、EOS-1D X mark III + EF800mm F5.6L IS USMで距離20mのカワセミがほぼOKになったというのが非常に大きいですね。

ブレやピンボケについて

この2枚は、ほぼ同じシチュエーションで撮ったのですが、左側はほんの少しピントが顔からズレています。

明らかに右側の写真の方が解像度が高く感じるので、「ピンボケ写真」の解像度が高くなるわけではなく「ジャスピンだけど画素数が足りない写真」の解像度が改善するイメージですね。

もちろん多少ピントが外れていても範囲を大きくして強いシャープネスをかけることで改善できますので、スーパー解像度をかけてシャープネスをかけられる余地を大きくすることはできます。

ただ、やはりジャスピンでブレずに撮るというのは重要です。

感想

私は高解像な写真を好みますのでまだまだ大砲レンズが必要ですが、PureRAW3とPhotoshop、CaptureOneなどでの加工が前提ならば、そんなに大きな装備は必要ない時代がきた気がします。

ただ、現像にかかる時間等いろいろ考えると大変ですので手軽に…とはいきませんが。

老後は400mm~500mmを持ち歩けば満足できる世界になっていそうで、これは良いことです 🙂

EOS R7 + RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USMの写真を引っ張り出してきて加工してみましたが、悪くないですね。

ノイズさえ処理できるなら高確率でカワセミの飛び込みを撮れると思ってますので、一度しっかり検証したいところ。

楽しくなってきました 🙂

余談

そういえばこの記事を書いている時に、Adobeの「強化」にAIノイズ除去が追加されました。

これは良いなと思って使おうと思ったんですが、「ノイズ除去」と「スーパー解像度」は排他的らしく。

ノイズ除去をかけた後にスーパー解像度をかけようとすると、

とかいう意味不明なダイアログが出てきます。

これを回避して多重にかける裏技的な方法もあるようですが、流石に面倒なのでPureRAW3 → Adobeスーパー解像度でいいかなと…。

タイトルとURLをコピーしました